特別教材の紹介
特別教材の紹介
SPECIAL TEACHING MATERIAL
Phonics Burns and Mirrors Game (通称: Phonics BM Card) は英語の読み書きに困難 (ディスレクシア)を抱えている又は英語の読み書きが苦手という生徒向けに誕生した「英語の読み書きをゲームで学ぶオリジナル英語教材」です。
※詳しくは『特別なニーズに応える英語教・育発達障害と学習障害の視点から』をご覧ください。
実はこのゲームは英語の読み書きに困難がない生徒もフォニックスのルールを再確認し、発話しながらゲームを進められ発音の正確性やPhonicsルールの復習としてもお使いいただけます。
英語の読み書きに困難な生徒もそうでない生徒も一緒にフォニックスのルールを楽しみながら学べるのが大きな魅力です!
英語の読み書きに困難を抱えている生徒がいる英語教師の方や保護者の方々向けにしっかりフォニックスルールを体系的に学べる教材を開発しました。
まずは英語読み書きに困難を抱えている生徒に一番必要な事は「英語に対する自信」です!これらのゲームを通して、英語教室やご家庭で楽しく遊びながら英語の読み書きを学んで行って欲しいと願っています。
カード紹介
カード紹介
カード内容
カード内容
セットA
セットB
セットC
全てのセットについています
購入方法
特別なニーズに応える
英語教育
発達障害と
学習障害の視点から✏️
英語教室を始めた経緯について
英語教室を始めたきっかけは下の子が小学校にあがり、子供たちが帰宅しても家で出来る仕事をと思い、mpi に通ってお教室を開く認定校の資格を取りました。又、発達障害の娘に友達ができず、何とかお友達と仲良くする環境を作ってあげたいという気持ちから自宅で娘のお友達を呼んで英語を教え始めました。 娘のお友達を呼んで英語を教え始めて、今年で14 年目になります。
英語の読み書きが苦手な生徒との出会いと悩んだ日々について
mpi 方式で英語を教え、mpi 式フォニックスを教えていく中で、なかなか音と文字がつながらない生徒、発音が何度練習しても出来ない生徒、教えた事があまり身につかない生徒がいると言う事がだんだんわかってきました。
各グループレッスンで約1~2 人はいる感じです。この時、私の教え方が悪いのではないかと思い悩み始めました。他のいろいろな mpi の先生方と毎月勉強会に参加し、熟練の先生方に相談してもしっくりした答えややり方は見つかりませんでした。
試行錯誤と学び
毎週のレッスンでどうしたら英語の不得意な生徒の英語力を伸ばせるか試行錯誤の日々が続きました。やはり、行きついた答えは自分の英語指導が悪いからなのだと自分を責め、英語力が上がらない生徒がいると悪い噂がたたないかと言う思いが強くなり、とても苦しい思いもこみ上げてきました。それは他の先生方はそういう生徒がいてもうまく行っているように思えて他ならなかったからです。多くの先生が英語の読み書きが不得意な生徒がいてもそれがぜなんだろうと考える先生が少なかったと言うのも理由だと思っています。多くの先生は今英語が不得意でも少しずつ英語に触れるうちにだんだん出来てくる、英語力の伸びはそれぞれ個人差があるから、そこに目くじらを立てないと言う考え方の方が大半だったように思います。
最初は娘のお友達が学校の英語の成績も悪く、個人レッスンを頼まれ事があり、何をしたら英語力が上がるのか自分なりに分析する日々が数年続きました。又姪っ子が何度フォニックスを教えても英語が身につかないだけでなく、アルファベットもなかなか覚えられない、英語の発音も日本語英語から脱却しない日々が数年続きました。
楽しく学べるゲームの導入
英語はただ読んで書くだけの学問ではないので、ゲームで通して楽しく学べれば英語が身につくと思い「かるたとり」「ハエたたきゲーム」―二つのチームに分けて、対戦する人のみハエたたきを 持ち、先生が言った英語の文字カードをハエたたきで 取り、一番カードを多く獲得できたチームが勝ち) 「フォニックスレース」―チームを二つに分けて絵カードを見て単語をホワイ トボードに書く、早く書き終わったチームが勝ち のようなゲームは盛り上がるので、多数行いました。
これらのゲームは結局英語が読めて書けないとゲームに勝てないので、負けると泣くと言う事が多々起こりました。これは姪っ子だけでなく、他の英語読み書くが苦手な生徒も同じでした。英語の読み書きに問題を抱えている生徒は音と文字がつながらない事が原因なので、いくらゲームをしても身については行きませんでした。ゲームはもともと楽しい物ですが、英語の読み書きができなければ、ゲームはその生徒にとっては楽しい物ではなく、いやでつらい時間になってしまものになってしまうのです。なぜなら自分の性でチームが負けてしまう事を先に予想してしまうからです。
英語の先生はよく、楽しくなる為にゲームを行いますが、これはあくまで英語の読み書きに問題がない生徒が楽しめるもので、英語の読み書きに問題を抱えている生徒にとっては楽しいものではなく、苦痛な時間になってしまう事もあると言う事を姪っ子の英語学習を通して感情の変化に気づく事が出来ました。
それからは英語の読み書きの能力で競うのではなく、神経朱雀ゲーム、ババ抜き、じじ抜き、お絵描きゲーム、ジェスチャーゲームなど、その時の「運」が作用するようなゲームはどうかと考えました。そうすると英語の読み書きが苦手な生徒もゲームを楽しめるようになったのです。そこには英語の読み書きで結果が出るようなものにはならないからです。「運試しのようなゲーム」が英語の読み書きが苦手な生徒には合っているし、又、英語の読み書きが苦手ではない生徒も楽しく出来ると確信が持てるようになりました。
フォニックス学習の苦悩と発見
これらの経験を通して、英語が不得意な生徒は「英語の文字と音のつながり」に問題があり、フォニックス学習が苦手だと言う事に気が付きました。フォニックスが苦手な生徒は英語が嫌いになる傾向もあり、退塾していった生徒もいました。どれだけ一生懸命教えても、英語の読み書きが身につかない生徒がいると言う事に衝撃を受けました。
私は mpi で教えていたもらった手順で英語を教えてれば、皆英語が出来るようになると思っていましたが、手順通りの英語指導法では伸びない生徒がある一定数いる事に教室を開講して 5 年目くらいに気が付いたのです。
英語が出来る生徒と出来ない生徒の違いは何のか、これは教え方だけの問題ではないと言う事にも気が付き、ネットで「英語読み書きが苦手」「英語読み書き困難」というワードで検索したり、ネットで英語の読み書きが苦手な生徒への教え方等という記事は結構な量を読み、本も読んだりして自分なりに対策を考えるようになりました。その当時はまだ「発達障害」「学習障害」「ディスレクシア」などと言う言葉すらあまりネット検索をしても出てくる時代ではありませんでした。
「発達障害」に関しては娘が中 1 の時に病院で発達障害と診断が下った事で、いろいろと調べ行るようになり、ある日「発達障害」の中に「学習障害」がある事にも気が付いたのです。学習障害の内容をくまなく検索して、勉強しました。
最初は自分の英語指導力がないから生徒の英語力を伸ばせないと自分を責めていたところから、英語の読み書く困難は指導法の問題ではなく、脳の発達に問題がある事にたどりついたのです。ここまで来るのに、4 から 5 年程の歳月が流れました。
そして、英語の先生の中には確かにグループレッスンで英語の読み書きが苦手な生徒がいても、なにか特別な指導をするわけでもなく、なぜ読み書きが苦手なのかの理由を知ろうともせず、ただ英語を手順通りに教え、出来なない生徒には「時間をかければできるようになります」と保護者に説明するだけの先生が多い事を知りました。自分はきちんと手順を踏んで英語を教えているので、英語の読み書きが出来ない事を自宅学習が足りないから、復習が足りないからだと言う先生すらいました。これは指導者として英語が出来ない理由を生徒側にあるとしているとしか思えませんでした。
私が少し神経質に思いすぎていたのではと何度も思いました。もっと気楽に教えればよいのではとアドバイスを頂く事も多々ありました。しかし、娘の発達障害を通して、ぱっと見普通でどこにも問題が無いように思えても、実は娘は多くの問題を抱えて生きている現実を目の当たりにして生活をしてきたので、英語の読み書きが苦手な生徒もぱっと見普通でも英語に対しての困難さがあるのでないかと言う考えに変わって行ったのです。
「発達障害」の子供のつらさは誰にも自分の辛さを分かってもらえない事にあります。なぜなら、子供の中には普通に学校にも行け、お友達と仲良くし、学校の勉強もそこそこできてしまう又はある特定分野の教科だけは抜きんでてよく出来ると言うケースもあるので、どこに問題を抱えているのか他人からはわからないのです。多くの場合、問題が発生するとそれは「気の問題」「わがまま」「自分勝手」と言われるケースが多々あります。
ですが、これは心の問題でもなく、脳の発達に問題があるのだと言う事を多くの大人や英語の先生は理解していません。「発達障害」、「学習障害」、「ディスレクシア」「ディスグラフィア」という言葉は本当にここ 2~3 年でやっと言われるようになった言葉です。塾の英語の先生は上記の言葉すら知らない方がほとんどです。勉強が出来ない事は「生徒の努力不足」で勉強量が足りない、だから何度もノートに書いて単語を覚え、暗記して下さいという指導がほとんどだと思います。
姪っ子の指導(ディスレクシア)と娘の発達障害の経験(娘は学習障害は全くなく、大学では上位20%の成績で大学を卒業しております。)から「生徒の努力不足」ではなく、英語教材で運が勝敗を決めるゲームはないかといろいろと探しました。
新しいフォニックスカードゲームの開発
そこで見つけたのが、「AGO」のフォニックスカードゲームでした。こちらは UNO のようなゲームでとても楽しく英語が学べました。ある時、Ago のゲームを通して姪っ子もかなり英語が読めるようになったと思ったので、今度は読めるようになったので、簡単な文字の書き取りをしたら全く書けませんでした。なので、ホワイトボードに lion と書いて読んでご覧と言ったところ、全く読めませんでした。これはどういう事かと頭を悩ませたので、もう一度 AGO のゲームをやったところ、とても文字がスムースに読めました。
これで姪っ子は文字が読めるようになったのではなく、文字の上にある画像で lion と読めていただけだと言う事が判明したのです。どうして英語の読み書きがこんなにも身につかないのかととてもショックでした。この時、「発達障害&学習障害」「ディスレクシア」気味の生徒(5 から 6 人)がなぜか沢山入塾していて、これらの生徒さんも姪っ子と同じ症状でした。
この生徒達の英語の読み書きをどうにかしなくてはいけないと思い、新しいタイプのフォニックス UNO カードゲームを自作しようと思い、2 年間くらいかけて作成していきました。海外のフォニックス本を買ったりして、全てのフォニックスルール別に単語を選別していきました。まずは Yahoo から気に入った画像を使ってオリジナルのフォニックス UNO カードゲームを Excel で作成してみました。それを丁寧に切って、ラミネートしてと言う大変な工程を経て、姪っ子のクラスのレッスンで使って見た所、文字だけなのでフォニックスのルールを思いだしながら、生徒全員が文字を読もうとしていったのです。これは英語の読み書きに問題がない生徒も画像から単語が分かっていて読めていたことが分かり、これはディスレクシアの生徒だけでなく、読み書きに問題がない生徒もディスレクシアの生徒も一緒に学べる教材になると思いました。
まずは Silent E から作成していきました。毎回このゲームは好評で、その日の運で勝敗が決まるため、ディスレクシアの生徒も一所懸命読むことで勝てると言う希望がもてるのではないかと感じました。ディスレクシアの生徒でも勝てるようにオリジナルの特別カード(Burns & Mirrors)を作りました。これにより、自分も攻撃して相手に読ませる事や読まなくてもよい状況が作れるので、楽しく英語の読み書きに対するコンプレックスが減って行ったように思います。
このカードゲームは他のクラスのディスレクシアや発達障害の生徒がいるクラスでも行いましたが皆楽しそうに英語を読む事に慣れて行きました。